うつの鑑別診断補助に使う手法をADHDのテーラーメード治療に応用

2014年09月30日 20:00

注意欠如、多動症(ADHD)に対する薬物治療の可視化

2014年9月25日、自治医科大学と中央大学の研究グループは光トポグラフィー検査で、ADHDの治療薬の効果を可視化することに成功したことを明らかにしました。

(画像はプレスリリースより)

この研究成果は第1報が2012年9月にNeuroImage:Clinical電子版に公開された後、第2報が2014年の5月、第3報が9月10日、最新版である第4本が9月24日にNeurophotonics電子版に公開されています。

光トポグラフィー検査

機能的近赤外分光法(functional near-infrared spectroscopy :fNIRS)とも呼ぶことがあります。脳神経活動によって起こる局所的な脳血流の変化を、血中の酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの濃度変化を計測する方法です。

2014年度診療報酬改定により、「抑うつ症状の鑑別診断の補助」に使用する場合は、健康保険が使えるようになりました。ただし、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているとして地方厚生局長等に届け出た保健医療機関において行われる場合のみ保険料を算定できるとなっています。

研究成果

現在使用可能なADHDの治療薬には、塩酸メチルフェニデート徐放剤(MPH)とアトモキセチン(ATX)の二つがあります。定型発達児(健常児)とADHDの小児に2種類のゲームを行ってもらい、脳活動の変化を光トポグラフィーによって比較しました。

(画像はプレスリリースより)

その結果、薬剤による脳の活動の変化は二つの薬剤で異なっていました。

この結果は、ADHDの小児の脳活動により薬剤を使い分ける可能性を示唆するものです。

今回の研究成果により、2剤以外の薬剤を開発する場合は、薬剤の評価を光トポグラフィーによって客観的に行える可能性が出て来ました。

また、有効性を期待できる小児に絞って薬を投与する、いわゆるテーラーメイド治療の基礎になると思われます。

▼外部リンク

中央大学 プレスリリース
http://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2014/

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