うつの2大症状は脳における発現部位が異なる!?

2014年10月22日 23:00

アンヘドニア(快感消失)

アンヘドニア(Anhedonia)はうつ病の診断で「ほとんどのことに興味を失い、普段なら楽しくやれていたことも楽しめなくなる」状態を指します。

(画像はイメージです)

抑うつ(ほとんど一日中憂うつで、沈んだ気持ちになる)かアンヘドニアがある場合にうつと診断されます。その他に色々な症状を問いますが、抑うつあるいはアンヘドニアのうち一つでもあてはまると診断が確定。

抑うつ症状に関しては抗うつ剤で改善することが分かっていますが、アンヘドニアは治療抵抗性であることが知られています。

ケタミンという麻酔薬がアンヘドニアに対する効果があることは知られていましたが、麻酔薬という性格上詳しい研究は行われいませんでした。

アメリカ国立衛生研究所(NIH)の研究

2014年10月17日、NIHはケタミンが双極性障害のうつ状態の患者を対象にケタミンの効果を二重盲検試験で検討し、アンヘドニア症状のみを改善することを明らかにしました。

研究成果はTranslational Psychiatry誌に10月14日からオンライン版で公開。

この試験ではPETを用いてケタミンを投与したときの脳の変化も観察しています。その結果、ケタミンは前部後方帯状皮質部分を活性化していることが分かりました。

(画像はプレスリリースより)

ケタミンの投与後40分以内に効果は発現し、症例によってはその効果は2週間持続しました。

双極性障害ではないうつ病に対する効果は、まもなく終了するNIHのうつ病を対象としたケタミンの臨床試験が終了するまでは確定しないとのこと。

現在用いられている抗うつ剤とは異なった脳の部分の活性化によってケタミンは効果が得られていることから、注射のみのケタミンを経鼻剤等の剤型を変更することによってアンヘドニア症状改善剤として、実用化する必要があるとしています。

▼外部リンク

アメリカ国立衛生研究所 プレスリリース
http://www.nih.gov/news/health/oct2014/nimh-17.htm