うつ病等の精神疾患の克服と障害支援に向けた研究推進の提言を発表

2018年05月29日 18:00

精神医学・医療全体を包含した研究推進の提言

公益社団法人日本精神神経学会は5月21日、精神疾患の克服と障害支援に向け、精神医学・医療全体を包含した研究推進の提言を発表した。

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睡眠の改善によるうつ病予防の研究が必要

2016年5月に公表されたストレスと健康・全国調査2013-2015(世界精神保健日本調査セカンド)によれば、精神障害の12か月有病率は、うつ病(2.7%)、社交恐怖(1.0%)、アルコール乱用(1.0%)の順に高かった。

うつ病になると、がん・心筋梗塞・脳卒中による死亡率が高まり、糖尿病・心筋梗塞・脳卒中に罹患しやすくなる等、身体的な健康に大きな影響を与える。

過去12か月間に精神障害を経験した人のうち、19.3%が精神科医、12.6%が一般医を受診した。医師受診率は合計で23.0%と低く、約4分の3の人々が未受診・未治療であるため課題となっている。

2015年12月開始のストレスチェック制度は、職場におけるストレスをアンケートでチェックし、ストレスの高い者に対し医師による面接指導を促すことでうつ病等を未然に防ぐことを主目的とするが、実効性はまだ検証されておらず、予防や早期発見の実効性に関し検証が必要であるという。

また、高ストレス者のフォローアップも今後の課題としている。

うつ病発症とその再発の危険因子が、不適切な睡眠習慣や不眠あることが明らかになっているが、睡眠の改善によるうつ病予防の可能性が指摘されている。この分野の研究は、海外では始まっており、国内でも行う必要があると提言する。

WHOは、2030年世界で最も社会負担の大きな疾患がうつ病になると推定しており、日本においても早急に精神疾患の克服に向けた研究を推進する必要があると提言している。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

公益社団法人日本精神神経学会のニュースリリース
https://www.jspn.or.jp/