広島大学、人工知能により抗うつ薬が効かない患者群を予想できることを発見

2018年09月24日 02:45

抗うつ薬に対する治療効果が低いうつ病患者を発見

広島大学の研究グループは9月20日、脳科学データから人工知能の機械学習を用いて、うつ病患者を3つのグループに分け、そのうち1つのグループでは抗うつ薬の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に対する治療効果が低いことを発見した、と発表した。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

脳科学データの機械学習によりうつ病患者を分類

脳の機能不全や身体的・心理的ストレスなど多様な原因で発症するうつ病は、休職や自殺などの要因となり、大きな社会問題となっている。

うつ病の診断は、米国精神医学会によるDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)診断などにより行われるが、臨床症状からの担当医による主観判断であり、客観的な診断法は未確立である。

またうつ病治療も試行錯誤なため、治療に反応しない患者も3割程度存在するとのこと。

したがって、不要な薬物投与を防ぎ適切な治療法を行うために、脳科学データに基づく客観的診断法と治療法の開発が重要視されている。

広島大学の研究グループは今回、うつ病患者および健常者の計134名を対象に、脳機能画像解析データ、血中バイオマーカー候補物質、臨床評価指標などの脳科学データを、人工知能の機械学習を用いて統合解析し、うつ病患者を3つのグループ(サブタイプ)に分類することに成功した、とのこと。

また、そのうちの1つのグループは、抗うつ薬の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に対する治療効果が低いことが判明した、という。

この結果は、うつ病の新しい客観的診断・治療法開発に大いに寄与することが期待されるとのこと。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

広島大学のニュースリリース
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/47300