境界性パーソナリティ障害による自己概念の混乱
境界性パーソナリティ障害でみられる症状のひとつとして自己概念の混乱があります。自己概念の混乱とは自分が今何をすべきか、どう考えればよいかといった自分の考えが定まらず、不安定な状態になります。自分の考えに自信が持てなくなることで自己像を定めることができず、他人からみた自分の評価をそのまま自分の評価としてとらえてしまうのです。しかし人により評価は異なるため、自分の存在意義や価値観、進路や対人関係に悩んでしまい自己概念の混乱の状態に陥ります。状況によっては日常生活が困難となり、学生であれば不登校や家にこもりきりになるといった行動が起きるようになります。社会人であれば仕事の無断欠勤、休職、対人関係の不安による退職などもみられます。
このような症状は境界性パーソナリティ障害だけに起こりうるものではありませんが、境界性パーソナリティ障害だと自覚していないケースも多くみられます。青年期には精神的・神経的不安を抱えることで起きやすいですが、適切な治療を行わずに自分自身で解決しようと考えるケースも多くみられます。他人からの評価を恐れ、接すること自体を嫌ってしまうため、積極的な治療が難しいのが現状です。
時間経過によって改善が見られることもありますが、さらに悪化するケースもあり、中年期や老年期においても無視できない症状といえるでしょう。
境界性パーソナリティについて
境界性パーソナリティの特徴や自覚症状、原因、治療方法や回復までの経緯についてご説明します。
境界性パーソナリティの症状
対応・接し方
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