境界性パーソナリティ障害の自覚
境界性パーソナリティ障害は、境界性パーソナリティ障害と診断された約60%から90%以上の人が他の障害を併存しているといわれています。また境界性パーソナリティ障害に対してネガティブなイメージを持つ傾向も強く、患者自身が境界性パーソナリティ障害の自覚がなく、周囲も同様の考えを持つ傾向も多くみられます。さらに対人障害、二極思考、自己否定感などが強くなることで自身をコントロールすることが困難となり、適切な診断結果を受け入れられない可能性があります。そうなると境界性パーソナリティ障害の自覚そのものも難しくなるでしょう。
治療は主に精神療法となるため、まずは本人による境界性パーソナリティ障害の自覚がなければ、改善が難しくなります。事実、アメリカでは治療の中断率が高く、半年間での中断率が50%、1年での中断率が75%という調査データがあります。特に治療開始から3カ月以内での中断率が多いことから、カウンセリングが得意な精神科医の存在が求められています。しかし日本国内では精神療法を得意としている病院はわずかであり、アメリカとは発症の環境原因が異なるケースも多いことから、患者との信頼関係の構築が重要になってくるでしょう。
薬物療法を行う場合は過量服薬の危険性があるため長期間の投与は行いませんが、患者に自覚がなく無意識的に衝動的行動を起こしてしまうような場合に、症状の一時的な緩和などに用いられます。
境界性パーソナリティについて
境界性パーソナリティの特徴や自覚症状、原因、治療方法や回復までの経緯についてご説明します。
境界性パーソナリティの症状
対応・接し方
境界性パーソナリティ障害のチェックテスト
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