境界性パーソナリティ障害のもたらす不適切な認知
境界性パーソナリティ障害で起こりうる症状として、不適切な認知があります。不適切な認知は激しいストレスを受けた場合に起こりやすく、自分をまわりの現実とは違うものとして認知(解離)したり、非現実的な感じになったりします。また、離人感や偏執病といったものがあらわれることもあります。偏執病とは強い妄想を持つものの人格や能力では常人と変わらないのが特徴で、パラノイアと呼ばれることもあります。主な症状としては屈辱や挫折に過剰反応してしまう被害妄想や、自分が他人とは違う特別な存在であると認識する誇大妄想、異常なまでの独占欲などがあり、日常生活に支障をきたすレベルに達すると妄想性パーソナリティ障害となります。
これらの症状は精神的な影響が大きく、境界性パーソナリティ障害では一過性の妄想様観念や解離症と考えられています。全ての患者に症状がでるわけではなく、はっきりとわかる幻覚や妄想は少なめです。さらに短期間で症状が収まるケースが多く、ストレスの影響が大きいと考えられます。不適切な認知は境界性パーソナリティ障害ではない場合にも多くみられることから、他の障害も併存していると判断が難しくなります。精神的に不安定な状態であれば冷静な判断が難しくなることから、ストレスを軽減して症状の改善を行い、治療を少しずつ行っていく必要があるでしょう。
境界性パーソナリティについて
境界性パーソナリティの特徴や自覚症状、原因、治療方法や回復までの経緯についてご説明します。
境界性パーソナリティの症状
対応・接し方
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